2005年7月18日
電極式遊離残留塩素計は適正に使いましょう
ある小学校の先生から、「プール水中に遊離残留塩素濃度が全く検出されない。塩素剤の注入装置に異常があるのではないか。至急見に来てください。」とお電話がありました。プールに急行して、遊離残留塩素濃度をDPD式遊離残留塩素測定器で測定すると真っ赤に発色し測定できないくらいの高濃度であることが分かりました。不審に思って詳しく調べてみると、その学校では電極式のものを使用しておられました。改めてその装置で測定すると、やはり遊離残留塩素濃度は検出されません。きっと先生は検出されないのでどんどん塩素の注入を増やした結果、たいへんな高濃度になったものと考えられます。
そこで次のような点に注意が必要です。①電極式のものを使用する場合は、時々校正を行って正しい表示をしているか確認しましょう。比較対照はDPDが確実なので、DPD式遊離残留塩素測定器を併せて使用し表示値を確認すること。②精密機器なので、衝撃を与えたり、高温多湿の場所を避けて保管すること。③その他取扱説明書に従って使用・管理すること。
また、DPD式遊離残留塩素測定器も、過信は禁物です。試薬が古くなると発色が弱くなりますので、新しい試薬を使用するなど適正にご使用ください。
プールの衛生と安全は、遊離残留塩素濃度の正確な測定がポイントです。正しく測定しましょう。