2025年3月31日
配管洗浄作業の翌日は残留塩素が出にくいことがあります
配管洗浄は循環ろ過が設置されている浴用施設の場合、レジオネラ属菌対策として、1年に1回は実施することが推奨されている作業です。洗浄薬品が過酸化水素という劇薬指定の薬品であるため、弊社の様な専門メーカーに依頼して実施することが推奨されており、実際、弊社でも多くの施設様向けに実施しているところであります。
首題のお話に戻りますが、実はこの配管洗浄に使用される過酸化水素は塩素を消費してしまう性質が強い薬品となっています。当然、配管洗浄後はこの過酸化水素を十分に中和(分解)し、その後、浴槽やろ過装置内などの水洗いを行うのですが、どうしても微量に残留し(微量の残留は人体に無害)、翌日の塩素の出かたに悪影響を及ぼすということがあります。
もし、配管洗浄の翌日に塩素が出にくい場合は、手動でいつもよ多く塩素剤を注入してやることで、微量に残留した過酸化水素が分解され、いつものように塩素が出るようになってきます。
2025年3月24日
やはり週一の高濃度消毒がおすすめです!
昨年の10月11月のお話になりますが、浴槽水などのレジオネラ属菌基準越え→営業休止といったニュースが20件以上あり、相変わらずの印象があります。
“浴槽清掃はしている、塩素剤は投入している”と管理はしている中での検出事例もあります。塩素剤を投入していれば大丈夫!!!と思われがちですが、塩素剤を投入しているだけで残留塩素濃度を測定していないかも?測定していても0.4㎎/ℓ以上あったでしょうか?それにpHが高い場合は0.4㎎/ℓでは十分ではありません。また、結合塩素濃度が高くありませんか?などなど、“塩素剤を投入している”だけでは十分とは言えません。
一方実際に管理している方に“pHや結合塩素の影響も考えてくださいね”というのは現実的でしょうか?もちろんpHなどはその施設、施設での特性ですから、その施設の管理者さんであれば、それを踏まえた管理は十分可能だと思います。でもそのような難しいことは置いて“週に一度お湯の換水前に塩素剤を〇〇g投入して1時間運転すること”という単純な塩素管理作業を加えてはどうでしょうか?最悪の事態を回避する度合いは格段に向上するはずです。詳細はご相談ください。
2025年3月17日
スーパークロリネーションが非常に有効でした
スーパークロリネーションは簡単にいうと、プールにおいて遊離残留塩素濃度を普段より高い値にして数時間循環し高濃度塩素パワーによってプール水中の汚れ(有機物・アンモニア等の窒素化合物)を分解することをいいます。昨年の夏のお話ですがこの作業はが非常に有効であった事例がありました。
シーズンプールの公共プールでの事例です。お盆休み中に非常に多くの来場者があったようで、その後にいつも通りの注入量の塩素剤を注入していたのですがなかなか塩素濃度が上がってこない、時には塩素剤を手撒きをしたりもしましたが、一瞬、塩素が出るもののすぐに消費してなくなってしまうという現象に悩まれておりました。どうやら、お盆中の多くの来場者によって水質が酷く悪化してしまった(塩素を消費しやすい状態になった)ようです。
そこで、弊社もお手伝いし、上記のスーパークロリネーションを実施致しました。具体的には夕方のプール終了時に塩素剤を大量に投入して、一時的に遊離残留塩素濃度を10mg/ℓ程度とし、ろ過装置は一晩中運転をかけたままで放置をしたのです。すると、翌朝において塩素はかなり消費され、残留塩素は0.5mg/ℓ程、しかし、0になってしまってはいないということで反応が上手くいったことを伺わせました。その後は通常通りの注入量で運転を続けた所、営業時間中に十分な残留塩素濃度を保てたということでした。
これは非常にスーパークロリネーションが上手くいった事例であり、個人的に印象深い例となりました。
2025年3月10日
塩素剤(特に固形塩素剤)は機械室に置かないことをお勧めします
ステンレスの配管等で作られたピカピカなろ過装置。これがものの数年で茶色の錆に覆われてしまう。このような事例が稀にあります。この原因はハッキリしていて、換気があまり良くない機械室に塩素剤を保管していたためであります。ステンレスは塩素と非常に相性が悪く、過度な塩素の雰囲気下におかれるとステンレスの強味の錆びにくさもあまり通用せず、むしろ通常より酷く錆びてしま場合があります。
これは液体の塩素剤より、固形の塩素剤の場合に起こりやすい現象となります。また、この様な揮発した塩素は制御盤も錆びさせ、ある日突然、ろ過装置が動かなくなることもありえます。長く使用するために塩素剤は機械室とは別の場所に保管していただくことをお勧めします。
2025年3月3日
年度末が近付いてきています
年度末が近付いてきていますおり、学校様等では異動の季節となります。
少し先の話ですが、新年度を迎え、そこから暑くなってくるとプールの季節となります。近年、近隣のスイミングスクール様に水泳の授業を委託される学校様も増えているとは思いますが、まだまだ学校様の方で実施されるという場合も多いと思われます。
この場合、よくある話として、前年の担当者が異動してしまい、ろ過装置の扱い方が分からず、非常に苦労をされるといった話があります。
忙しい季節ではありますが、ろ過装置のことを思い出していただき、複数人がある程度内容を分かるという状態にしておくことが後々のトラブルを防ぐことにつながるのではないかと思います。
2025年2月24日
遊離残留塩素濃度を測定していますか。
プール浴場での衛生管理で人命に関わるものといえば感染症で特にレジオネラ属菌が挙げられます。
レジオネラ症についての新聞報道は相変わらずで残念ながら無くなるということがありません。
当HPニュースにおいても、対策として”週に一度、換水する際の高濃度塩素消毒を行う”を何度か提案いたしておりますが、これはあくまで特効薬的な対策となります。
基本に立ち返って、一点のみ、とにかくこれを実施しましょうというものを上げるとすれば
”プール水、浴場水の遊離残留塩素濃度を測定して、0.4㎎/ℓ以上を保ちましょう”となります。
本当に基本的なお話となりましたが、基本は大事です。
2025年2月17日
みずすましセミナーの案内
今年の第1回目みずすましセミナーを3月12日(水)開催します。是非ご参加ください。
詳細は当HPにてご確認ください。3月は「プールの衛生管理について」になります。
少人数での開催になりますので、個別の質問にも対応等こまめな対応が可能です。お気軽にご参加ください。
2025年2月10日
ろ過装置が停止中でも塩素ポンプは動きっぱなしになることがあります。スイッチはちゃんと切りましょう。
「お風呂のろ過装置を起動させて、少しして塩素を計ったらもの凄く高かった」。このような問い合わせをいただきました。この原因は非常に単純なもので、ろ過装置の運転が停止している間も、塩素剤注入装置のスイッチが入れっぱなしであったためです。結果、配管内に多量の塩素剤が溜まってしまいそれが浴場へと一気に流れ込んだため非常に高濃度となってしまいました。塩素剤注入装置のスイッチはろ過装置の運転状況によらず強制的に動かすことができるようにしてあるものも多々ありますので、注意して下さい。(スイッチの表示にて、手動や強制となっていることが多いです)
2025年2月3日
浴槽の昇温にかかる時間が長い(設定温度になるまで時間がかかる)と連絡をいただきました。
過去のNEWSでも触れておりますが、ろ過装置には熱交換器というものが付いており、熱源側の温水(熱水)と浴槽の循環水とを熱交換器を介して間接的に対流させることにより、循環水へと熱移動をさせ、浴槽水(循環水)の温度を徐々に上げていく構造となっています。
この様な構造であるため、ろ過装置の運転に不具合があると循環が弱く(≒熱水と循環水の接触効率が悪く)温まりにくいために弊社としては先ずはろ過装置の運転(循環)が正常かどうかを確認します。
今回においては問題なく運転をしていることが確認されたため、熱源装置(今回はガス給湯器)が原因と考えられました。循環水を温めるための、温水(熱水)の流量が足りていないのではないかと推測しました。
(本来は給湯機メーカー様の範疇ですが)そこで、装置内部のストレーナを外してみたところ、メッシュスクリーンが錆によって目詰まりを起こしており、実際に流量不足でした。清掃後、復旧運転をすると瞬く間に温度が上昇していくことを確認できました。
ろ過装置のみならず、熱源装置(ガス給湯器やボイラー等)についても定期的な保守点検整備されることをお勧めいたします。
2025年1月27日
お風呂は、お湯の交換時の塩素消毒がお薦め!
定期的に全国の浴場などでのレジオネラのニュースをチェックしていますが、相変わらずレジオネラ属菌が検出されて、「営業を停止しています」のニュースは無くなりませんね。
消毒の基本は浴槽水の塩素濃度管理ですが、一定濃度に保つのは、なかなか手間暇かかって大変だと思います。自動管理装置もありますから、導入されるのがベストですが、御予算の都合もあるかもしれません。そんな中、一つのお薦めがあります。週に一度はお湯替えをしていますよね。この時に少し沢山の塩素剤を入れて浴槽から循環ろ過装置までお湯の回る所を万遍なく消毒するのが良いでしょう。レジオネラは配管などお湯の接触する壁面のヌルヌルの中で繁殖し棲家とするためです。詳細はろ過装置メーカーに聞いて戴くのが良いでしょう。
2025年1月20日
塩素が出ない10の原因
「塩素が出ない」というお問い合わせは非常によくいただくものとなります。そしてその原因は人為的なもの、機械的なもの、水質的なものと様々です。ですので、本日は考えられる「塩素が出ない」の原因を10個列挙してみたいと思います。皆様も塩素が出ない場合は以下のような原因はないだろうかとまず考えてみていただければ幸いです。
2025年1月13日
2025年がスタートしています
本年は日程の都合上、本ニュースでの新年の挨拶と仕事始めが同一日(1月6日)となりました。ですので、本ニュースが実質の2025年の第一弾となります。
本年もこのホームページニュースをよろしくお願い致します。
プール・浴場のろ過装置の話題を中心に皆様のお役に立つようにを心掛けて、ニュースを配信できればと考えております。
2025年1月6日
新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。
本年も全社員一丸となり、美しい水を求めて邁進致します。どうぞよろしくお願い致します。