2022年3月14日
レジオネラ属菌対策 高濃度塩素洗浄のお薦め ~実践編①「浴槽容量の計算・塩素剤の必要量の計算」~
先週、お話した通り、今週からは【未だ実施をしていない施設様向けに、初めて行う高濃度洗浄】といったことを念頭にいれ、高濃度塩素洗浄をなるべく詳しく説明していきたいと思います(全5回)
本日は~実践編①「浴槽容量を計算・塩素剤の必要量の計算」~です。
高濃度塩素洗浄では必要な薬品(塩素剤)の量を計算する必要がありますが、その前に浴槽の容量が分からないと、この薬品量が計算できません。
ですので、先ずは大体の浴槽容量を計算しましょう。小学校の算数になります。
縦横深さは何mでしょうか?メジャーで計ったりしてみましょう。今回は深さは一般的な浴場が大抵50㎝ぐらいですから、0.5mとしときましょう。縦横は各2mとしましょう。とすると、浴槽容積は0.5×2×2=2㎥です。このように、大体で大丈夫ですので浴槽容量を計算します。この時に㎥で算出しておくとこの後の計算が楽になります。
浴槽の容量が分かれば必要な塩素量は簡単に計算できます。しかし、少しだけ前提条件が必要で使用する塩素剤は一般的、そして最も安価な、次亜塩素酸ナトリウム液(12%)とします。
この浴槽水の塩素濃度を2㎎/ℓとして見ましょう。
簡単な式があります1×1×7(いちいちなな)と憶えてください。これは1㎥の浴槽(水)の塩素濃度を1㎎/ℓ上げたい場合に必要な次亜塩素酸ナトリウム液(12%)は7㎖という意味であり、この浴槽容量と塩素濃度を任意の値にして、掛け算をしてやると必要な塩素剤の量が計算できるというものになります。
今回の場合、浴槽容量は2㎥です。目標とする塩素の濃度は2㎎/ℓです。7は定数ですのでそのままの値です。
従って、この場合の必要な塩素剤の量は2(㎥)×2(㎎/ℓ)×7(定数)=28㎖です。約30㎖になります。
これで必要な薬品量が計算できました。