2024年2月26日
浴槽には新鮮水を補給しましょう
当社分析センターでは浴槽水の水質検査も行っておりますが、最近レジオネラ属菌検出の事例がありました。採水時の遊離残留塩素濃度は1.0㎎/ℓと十分に検出されております。他の検査項目を見ると過マンガン酸カリウム消費量(有機物のことで、人由来の汚れの量に関わります)が10㎎/ℓを越えています。ここらあたりが臭いですね。
さて、浴槽水の衛生管理の最大目的は、感染症の防止です。そのために塩素剤を使って、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を保っているのです。しかし、この無敵そうに見える塩素も、他の条件が整わないと、その真価を発揮できません。換水頻度が低い、補給水量が少ない、入浴者数が多いということなどが、水中の過マンガン酸カリウム消費量を高くして、これが塩素の足を引っ張るのです。
過マンガン酸カリウム消費量の値が10㎎/ℓを越えるようなら(経験上、7~8㎎/ℓ以上あると高いなと感じます)、汚れが溜まっていると判断して、補給水量を増やす、換水するなど行うのが良いでしょう。