2023年10月30日
循環水の管理は怠りなく。
少し前の話になりますが、病院でレジオネラ感染が発生し、6人が感染、死者1名、重症者1名が発生するという事故がありました。TVニュースなどでも流れていたと記憶しておりますのでご存じの方もおられるかもしれません。
本事故の原因は、空調設備の冷却塔からのレジオネラ属菌が含まれた霧を吸い込んだことのようです。この原因はレジオネラ病の教科書に書かれた、集団肺炎の発生の原因菌に初めてレジオネラという名前が付けられるきっかけとなった事故の原因とほぼ同一となります。
この事故によりレジオネラ属菌の危険性が認知されるようになり、その後、冷却塔以外にも、浴槽水、池水など、同じような使われ方をする水でも同様の危険性が明らかになってきたという経緯があります。レジオネラ属菌への対策はとにかく殺菌剤管理です。使用する水を衛生的に清潔に保つ!!これに尽きます。
浴場施設の管理をされている方にとっては日常的な話となります。しかし、日常的な話ゆえに慣れが出てしまい見落としがちになります。慣れた日常でこそ、これで良いか?問題はないか?と基本に立ち返って新たな気持ちで見直すことが大切であることを改めて感じた次第です。