2007年12月17日
入浴前の遊離残留塩素濃度
ある浴場施設の方より、「入浴前に遊離残留塩素濃度を測りますが濃度がまちまちです。低い値だと入浴中になくなってしまうのではないかと心配です」とのお話を伺いました。
遊離残留塩素濃度の値がまちまちであることは様々な要因が考えられます。また、入浴前からある程度の濃度に上げ、入浴中も一定の濃度で維持することは、塩素剤の定量注入や手動注入を行ってもなかなか難しいといえます。ではどのようにすれば良いでしょう?
例えば弊社では、浴場の遊離残留塩素濃度の快適管理基準として、0.4mg/L以上〜1.0mg/L以下をお薦めしています。この場合、入浴開始と同時に遊離残留塩素濃度は大きく消費されることを考え、入浴前には1.0mg/Lに濃度を上げておき、入浴者が塩素を消費したとしても弊社快適管理基準である0.4mg/Lを下回らないようにします。その後は、入浴中も浴槽水中の遊離残留塩素濃度が基準値以上あるかどうか、こまめに測定するのがよいでしょう。とはいうものの手動管理ではどうしても限界がありますので、理想的には水質コントローラーによる自動管理をお薦めします。